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長谷部誠の交代で崩壊?フランクフルト、鎌田大地にとって最悪のラストになった理由【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

明暗を分けた指揮官の決断



「前半は非常に拮抗したゲームだった」(マルクス・クレーシェSD)
「最初の失点までは非常に良くやった」(オリバー・グラスナー監督)
「失点するまでは互角の試合だった」(GKケビン・トラップ)

 彼らの試合後のコメント(フランクフルト公式サイトを参照)からも、フランクフルトが途中まで非常にポジティブなゲーム運びを見せていたことがわかるだろう。その理由は、準備された組織的な守備にあった。

 4-2-2-2のライプツィヒに対し、フランクフルトは1トップのランダル・コロ・ムアニ、2シャドーの鎌田大地とマリオ・ゲッツェの3人が状況によって担当を変えながら、相手のセンターバックとボランチの一角を監視した。そして、中盤底に入ったセバスティアン・ローデがもう一方の相手ボランチまで出ていき、その背後をジブリル・ソウがカバーする。とにかく中央を締める陣形である。

 ライプツィヒのCBにはあえてボールを持たせるが、パスがサイドバックに流れた瞬間には、フランクフルトのウィングバックが一気にプレスをかける。これがチームのスイッチとなって全体が押し上がり、ライプツィヒを自陣へと圧縮したのだ。

 これを受けたライプツィヒは、苦し紛れのパスを連発。ボールを回収し続けたフランクフルトがそこからチャンスに繋げる回数は限られたものの、決定的なシーンはほぼ作られず。少なくとも90分間で2点を喫する内容ではなかった。

 フランクフルトは後半もこれを継続。最初に決定機を作ったのは、彼らだった。

 しかし、グラスナー監督の采配が裏目に出てしまった。70分、同指揮官はローデを下げてイェスパー・リンドストロムを投入し、鎌田をボランチの位置に移したが、その直後に失点。これがそもそも誤算だったが、運動量豊富に中盤を動き、球際でも激しく戦っていたローデが下がったことで、フランクフルトの守備強度は明らかに落ちてしまった。74分には、ローデに代わって中盤底に入った鎌田がコンラート・ライマーにあっさりと交わされ、チャンスを作られている。

 また、長谷部誠の交代も響いてしまった。

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