リバプール
【写真:Getty Images】
監督:ユルゲン・クロップ
シーズン前予想順位:2位
最終順位:5位(19勝10分9敗)
近年のサッカー界をリードしてきた存在であるリバプールは、今季もマンチェスター・シティと激しい優勝争いを繰り広げるだろうと予想していた。しかし、結果としてライバルに大きな差をつけられて2022/23シーズンを終えることになっている。
今季も4-3-3をベースに戦ったリバプールだが、かつてのような迫力はなかった。サディオ・マネの退団は攻撃面はもちろん、前線からの守備という部分においても影響し、肝心の中盤は補強をせずに高齢化が進んでいることに加え怪我人が多く、選手層も薄いため高いインテンシティーを保つことができない。結果、背後のリスクを抱えたまま中盤の防波堤も機能しなかったリバプールは、イージーな失点を重ねてしまい、序盤から勝ち点を取りこぼすことが目立っていた。
いくつかの誤算もあった。モハメド・サラーは2桁得点&アシストとさすがの活躍を見せたが、フィルジル・ファン・ダイク、ファビーニョらにこれまでのような輝きはなく、ディオゴ・ジョタやルイス・ディアスは怪我に泣かされてしまった。期待された新戦力のダルウィン・ヌニェスとコーディ・ガクポは随所で良さを発揮したが、爆発とまではいかず。アルトゥールとファビオ・カルヴァーリョはピッチに立つことすら困難な状況に置かれるなど、補強がことごとく外れている。
終盤はトレント・アレクサンダー=アーノルドの偽サイドバック化が功を奏したこともあり、怒涛の7連勝を果たすなど復活したリバプールだが、やはりそれまでの取りこぼしが響き、5位に入ることが精一杯だった。前半戦のパフォーマンスを考えるとそれも立派な成績ではあるが、期待外れなシーズンだったことは否めない。