トッテナム
【写真:Getty Images】
監督:アントニオ・コンテ→クリスティアン・ステッリーニ(暫定)→ライアン・メイソン(暫定)
シーズン前予想順位:3位
最終順位:8位(18勝6分14敗)
これほどのゴタゴタは予想できなかった。昨季に低迷していたチームを立て直したアントニオ・コンテ監督の元でスタートを切った今季は、夏に積極補強を行うなどそれなりの期待感があったが、残念な結果に終わっている。
開幕10試合でわずか1敗と出だしは好調だった。その後はやや勢いが落ちたものの、3月上旬の時点でチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いに絡むことはできていた。しかし、クラブへの不満を爆発させたコンテ監督が解任されると、その後クリスティアン・ステッリーニ→ライアン・メイソンと短期間で暫定監督が変わるなど本格的に崩壊。そんな状態のチームが結果を出せるはずもなく、コンテ監督解任後わずか3勝に留まったトッテナムは、優勝はおろか来季の欧州カップ戦出場も逃した。
エースであるハリー・ケインは上記したような状況にあっても圧巻の活躍を披露し、30ゴールをマーク。昨季よりも不調だったとはいえ、ソン・フンミンもリーグ戦2桁得点に乗せるなど、攻撃陣の奮闘は光っていた。しかし、足を引っ張ったのが守備陣だ。総失点数は「63」となっており、トップ10内ワーストはもちろん、リーグ全体で見てもワースト6位につけている。トップ4以上を狙うにはあまりにも軟弱だった。
結局トッテナムはまたも無冠に終わった。選手と監督に一切の責任がないわけではないが、CL準優勝を果たした2018/19シーズンをピークに上積みがなく、ジョゼ・モウリーニョ、そしてコンテ監督の解任と、同じ過ちを繰り返すフロントの責任は大きいだろう。本気でタイトルを目指すならば、クラブ自体を大幅に変える必要があるのかもしれない。