アーセナル
【写真:Getty Images】
監督:ミケル・アルテタ
シーズン前予想順位:4位
最終順位:2位(26勝6分6敗)
ミケル・アルテタ監督体制4年目を迎えたアーセナルの下馬評は決して高くなく、チャンピオンズリーグ(CL)出場圏内ギリギリの4位を予想していた。しかし、ガナーズは結果としてその予想の遥か上をいっている。
夏に獲得したガブリエウ・ジェズスとオレクサンドル・ジンチェンコはマンチェスター・シティ時代にアルテタ監督(当時はアシスタントコーチ)の指導を受けていたこともあり、アーセナルのサッカーに適応するのは早いと予想していたが、その通りになった。ジンチェンコは守備にやや不安も攻撃面でのクオリティーはピカイチ。ジェズスは開幕からいきなりゴールを量産しており、途中長期離脱があったにも関わらず、リーグ戦11ゴールを叩き出している。
開幕前時点での不安要素はトーマス・パーティとブカヨ・サカの控え不在という点だったが、前者に関しては今季怪我による離脱期間が短く、冬にジョルジーニョが加わったこともあって大きな問題にはならなかった。サカの頼れる控えは最後まで不在も、結果的に同選手が怪我することなくフル稼働できたのは大きかった。また、ジェズスの離脱は誤算だったが、その際にはエディ・エンケティアやガブリエウ・マルティネッリが代役として奮闘。マルティン・ウーデゴールは好調を維持するなど、厳しい日程の中でも中盤以降のクオリティーをガクッと落とさなかったことが、優勝争いに絡む要因となった。
DF陣でウィリアム・サリバと冨安健洋が同時に離脱したこと。また、勝ち方を知っているマンチェスター・シティとのメンタリティーの差が影響し、優勝を逃してしまったのは残念だったが、近年の成績を考えれば2位フィニッシュに文句はつけられない。アルテタ監督に対しては懐疑的な声も多かったが、同指揮官を信じ続けたフロントの勝利と言えるようなシーズンになった。