2021/22シーズン
【写真:Getty Images】
GK:トム・ヒートン(←アストン・ヴィラ)
移籍金:フリー
DF:ラファエル・ヴァラン(←レアル・マドリード)
移籍金:4000万ユーロ(約56億円)
FW:ジェイドン・サンチョ(←ドルトムント)
移籍金:8500万ユーロ(約119億円)
FW:クリスティアーノ・ロナウド(←ユベントス)
移籍金:1500万ユーロ(約21億円)
2021/22シーズンの移籍市場もかなり賛否が分かれそうだ。問答無用で獲得して正解だったのがトム・ヒートンとラファエル・ヴァランの両選手である。ヒートンは自身がアカデミー時代を過ごしたクラブにセルヒオ・ロメロの後釜として加入。ヴァランは実力を考えればバーゲン価格の4000万ユーロ(約56億円)という移籍金で加入し、不動のスタメンとして活躍している。
その一方で8500万ユーロ(約119億円)という高額な移籍金で加入したジェイドン・サンチョは、まだその期待に応えられているとは言い難い。ドルトムント時代は2度二桁ゴール&二桁アシストを達成し、公式戦137試合で50得点64アシストという圧巻の成績を残した。しかし、マンチェスター・ユナイテッドでは公式戦76試合で11得点5アシストに留まっている。こうしたスタッツ以外でも相手の脅威となれてはおらず、自身を失っているのか消極的なプレーが目立つ。まだプレミアリーグ2年目の23歳ということを踏まえれば批判的な意見は厳しいかもしれないが、そろそろ結果を出さなければ立場も危うくなってくるだろう。
そして物議を醸すのがクリスティアーノ・ロナウドだ。復帰1年目はシーズン途中にオーレ・グンナー・スールシャールが解任され、ラルフ・ラングニック暫定監督の下で過去最悪とも受け取れるようなたたかいぶりに終始した。そんな最悪なチーム状況でもUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場権を獲得できたのは奇跡に近く、ロナウドの活躍なくしてはあり得なかった。しかし、2年目はキャンプに参加しない、エリック・テン・ハフ監督のスタイルに合わないなど、レジェンドがゆえに取り扱いの難しい存在となってしまい、11月に契約解除という形でチームを去った。復帰前はユナイテッドサポーターからすれば神に近いような存在だったが、退団の仕方があまりに悪かったため、トータルで見れば彼の獲得は失敗だったと言わざるを得ない。