緩さを感じる球際での守備強度
この試合で目立ったのは、マンUの守備強度不足だった。
それほどビルドアップを得意としているというチームではないボーンマスに対して、敵陣でパスコースを限定して守備をしていったが、肝心の奪い所となる球際であまりボールホルダーに強いプレッシャーをかけることができていなかった。それによってボーンマスに前進を許し、自分たちがボールを持つ時間を十分に作れなかった。
相手の1トップでプレーしていたドミニク・ソランケがうまくボールをキープして味方が押し上げる時間を創出することでボーンマスに前進を許してしまうのは、ソランケのクオリティの高さを考えればやむを得ない。また、60試合近くを戦ってきたシーズン最終盤であることを考慮すれば、守備の局面で出足が遅れてしまうのは必然という見方もできる。
しかし、勝利が必要な試合でリードはわずか1点という状況でプレースピードを相手に合わせてしまうようでは、相手に簡単に足元をすくわれかねない。もし相手が残留を懸けたチームだったら、こううまくはいってなかったと想像できる。
マンUが次のステージに進むには、守備から相手を圧倒してさらに点差を広げていかなければならない試合だったと言えるだろう。