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Jリーグ 2年前

柏レイソルは何が変わったのか? 「明確な意図」と井原正巳監督の斬新な采配【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

ヴィッセル神戸相手にも「全然つなげる」



 中間ポジション取るトップ下のマテウス・サヴィオに早めにボールを入れ、外から中央に攻め込むなど、ここ最近の柏にはあまりなかった躍動感と推進力も感じられた。

「裏だけじゃなくて、ライン間で受けるところは自分も今日、意識して入りました。やっている中で『全然、つなげる』と感じましたし、選手同士の距離感も前よりは近くなっているので、攻撃に関しては連係が取れていると思いながらやっていました」と最前線に位置する若きエース・細谷真大も前向きなマインドで戦えたという。

 そうやって主導権を握っていたのに、一瞬のミスが出てしまうのが、下位に低迷している今の柏の苦しいところ。神戸は前半24分、左サイドの汰木康也が入れたアバウトなクロスを大迫と武藤が待ち構えていた。この瞬間、柏の古賀太陽と片山瑛一はどちらもクロスに触れられず、ボールはフリーの武藤の下へ。武藤は2人のDFの背後の大迫にラストパスを供給し、背番号10はアッサリと今季10点目をマークすることに成功したのだ。

「僕らが3位になった2021年も(古橋)亨梧が前半だけで15点を取ってくれたけど、やっぱりここ一番でゴールしてくれるFWがいるのはすごく大きい」と山口蛍も神妙な面持ちで語っていたが、大迫の圧倒的存在感を柏の選手たちも改めて痛感したのではないか。

 ただ、それで沈んでいたら、停滞感を打破することはできない。彼らはすぐに前向きなマインドを取り戻し、巻き返しを図った。

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