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夏にどう変わる? アーセナル、来季の予想陣容。補強ポイントと放出候補は?

シリーズ:来季の予想陣容 text by 編集部 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】


現所属:ブカヨ・サカ、ガブリエウ・マルティネッリ、ガブリエウ・ジェズス、レアンドロ・トロサール、エディ・エンケティア、フォラリン・バログン

 今季のアーセナルは最多ゴールのガブリエウ・マルティネッリが15ゴールと、20ゴール以上を決めた選手はいない。しかし、二桁得点者が4人おり、チーム総得点はマンチェスター・シティに次ぐリーグ2位と得点力には課題を残していない。そのため基本的には来季もスタメン級の選手が入れ替わる可能性は少ないだろう。ブカヨ・サカ、ガブリエウ・ジェズス、マルティネッリ、レアンドロ・トロサールの残留は決定的だ。

 一方、シーズン終盤にサブとして存在感を発揮していたリース・ネルソンはクラブからの契約延長オファーに断りを入れており、出場機会を求めて今夏に移籍をする可能性もある。また今冬にノリッジへとローン移籍したマルキーニョスはトップチームの戦力として計算するには早く、ネルソンの退団も相まってサカとマルティネッリの控えがトロサールしかいないという状況に陥る可能性がある。となれば、即戦力獲得の可能性もあるかもしれない。

 『The Sun』などの複数メディアによると、クリスタル・パレスのマイケル・オリーゼへ関心があったそうだが、本人は残留することを考えているようだ。オリーゼの性格的にもサブに収まる器ではなく、本人は出場機会を最優先にするだろう。

 そして今夏の最注目となっているのがスタッド・ランスへとローン移籍しているフォラリン・バログンの去就だ。現在リーグ・アンで6位の19ゴールを決めている若きストライカーは一時、得点ランキングでトップに立つなどフランスの地で大きな成長を遂げた。

 しかし、現在のアーセナルにはガブリエウ・ジェズスとトロサールという2人のクオリティの高い選手が真ん中のポジションを務めており、そのサブにはエディ・エンケティアも控えている。こうした状況でバログンがアーセナルに復帰をしたとしても出場機会を掴むことは簡単ではない。

 バログンに対してはクリストファー・エンクンクがチェルシーへ移籍することが濃厚なこともあって、ライプツィヒから強い関心が寄せられている。アーセナルからすると生え抜きのストライカーを放出することは抵抗があるかもしれないが、必ずしもトップチームで活躍することがアカデミーの成功となるわけではない。自前で育てた選手を高額な移籍金で売却することもアカデミーの成功の一つであり、その利益で有望な選手を獲得することができる。

 選手を売却することに苦戦を強いられていたアーセナルからすると、これはチャンスでもあり、高額な移籍金を必要としているデクラン・ライス獲得にその資金を回すことも可能だろう。

 バログンをトップチームの戦力として含めないとすれば、高額な移籍金での売却が期待できるが、ニースへとローン移籍しているニコラ・ペペの売却は難しいことが予想される。このクラブ史上最高額で獲得したFWは、シーズン後半戦を怪我の影響でほぼ全休。リーグ・アンで決めた6得点のうち、3つがPKと、オープンプレーからは3ゴールしか決めることができていない。24年夏でアーセナルとの契約が満了となるため今夏に売却をしたいだろうが、かなりの苦戦を強いられるだろう。

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