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スペイン代表、背番号10の系譜。なぜ…。ワールドカップで輝きを放てなかった男たち

シリーズ:背番号の系譜 text by 編集部 photo by Getty Images

カタールワールドカップ


【写真:Getty Images】


背番号10:マルコ・アセンシオ(レアル・マドリード)
生年月日:1996年1月21日(当時26歳)
個人成績:4試合出場/1得点0アシスト

監督:ルイス・エンリケ
戦績:ベスト16

 マルコ・アセンシオが初めてワールドカップのピッチに立ったのは、大会直前にフレン・ロペテギ監督が解任となる騒動が起こった2018年に行われたロシア大会。当時22歳の同選手はダビド・シルバらの控えという立場で、3試合に出場して131分間のプレーに終わった。

 同大会後はスペイン代表でスタメンを確保しつつあったが、2019年7月に左膝の前十字靭帯を断裂して以降はパフォーマンスが戻らず、代表から遠ざかった。だが、2021年夏に2度目となるレアル・マドリードの監督に就任したカルロ・アンチェロッティの下で復活。2022年6月に代表復帰を果たし、カタールW杯に臨むメンバー26人に名を連ねて背番号10を与えらえた。

 スペイン代表は同大会開幕直前にアルバロ・モラタら7選手が風邪を引くトラブルが発生した。そのため、グループリーグ第1節と第2節ではモラタに代わってアセンシオが3トップの中央で先発出場したが、慣れないポジションのためか印象的な活躍を見せることができなかった。

 7-0の大勝を収めたグループリーグ第1節のコスタリカ代表戦では1得点を決めたが、続く第2節のドイツ代表戦では66分間プレーしてわずかシュート1本。決定的な仕事が出来ずにピッチを去ると、グループリーグ突破がかかった第3節の日本代表戦では、スタメンから外れた。

 ラウンド16のモロッコ代表戦では3トップの中央で再びスタメンに名を連ねたが、63分間でタッチ数23とほとんどボールに関与することができずに途中交代。その後、スペイン代表はPK戦の末にモロッコ代表に敗れてしまい、2大会連続でラウンド16敗退となった。

 アセンシオが本領を発揮できていれば、もっと上に進めていたとは言い切れない。だが、不甲斐ない結果に終わってしまったのは確かだ。同大会後、ルイス・デ・ラ・フエンテ氏がスペイン代表監督に就任。新チームが今年3月に始動したが、そこにカタールW杯で10番を背負ったアセンシオの姿はなかった。

【了】

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