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久保建英 2年前

久保建英は“ソシエダのメッシ”。ジローナを圧倒した変幻自在なプレーの数々【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

ジローナ大苦戦。久保建英が無双する


【写真:Getty Images】



 右サイドで先発した久保は、いきなり仕事を果たす。3分、サイドバックのサポートに入ったロドリゴ・リケルメとの1対1を迎えると、細かいタッチを使いながらボックス内に侵入。そしてスピードを上げ勝負を仕掛けたところで相手のファウルを誘発し、チームに貴重なPKをもたらしている。

 そして24分にも大仕事。ボックス右外でボールを持つと、相手を抜き切らずにクロス。これがファーサイドのシルバにピンポイントで合い、追加点をもたらした。

 その後も久保は無双。ドリブル、ラストパス、クロス…。どれをとってもクオリティーが高く、オヤルサバルの影が薄かった中、崩しの核となっていた。

 ジローナが久保対策を怠っていたわけではなかった。ミチェル監督が左SBに攻撃的なミゲル・グティエレスではなく、ハビ・エルナンデスを起用してきたのもその1つであり、サポートが遅れることがあったとはいえ、基本的に久保には2枚をつけていた。しかし、それでも久保は止まらなかった。日本人レフティーに手を焼き続けたJ・エルナンデスは60分にベンチに下がっている。

 スタッツを見ても久保の輝きは圧巻だ。ボールタッチ数59回とシュート数4本はいずれもシルバに並んでチームトップの数字。ドリブル成功数4回は全体2位で、キーパス6本は全体ダントツの成績となっている(データサイト『Who Scored』を参照)。

「タケがオープンで、1対1で明確に勝っていたので、我々はそれを利用した」とはイマノル・アルグアシル監督のコメント。この言葉通り、ソシエダはチームとしてキレキレだった久保にボールを集めていた印象を受ける。決してオーバーな表現ではなく、この日のチャンスはほぼ久保からだった。

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