CB
【写真:Getty Images】
現所属:フィルジル・ファン・ダイク、イブラヒマ・コナテ、ジョー・ゴメス、ジョエル・マティプ、ナサニエル・フィリップス、リース・ウィリアムズ、セップ・ファン・デン・ベルフ(シャルケへローン移籍)
リバプールはCBのオプションこそ豊富だが、このポジションは今夏の補強ポイントとなるだろう。現在はフィルジル・ファン・ダイクとイブラヒマ・コナテがスタメンを務めているが、前者は怪我の影響や今夏に32歳を迎える年齢的にもかつてほどの存在感はない。あっさりと相手FWに抜かれてしまう場面も見受けられる。
彼ら2人の残留は決定的だろうが、残りの選手たちには退団の可能性が残されている。ジョー・ゴメスは昨夏に新契約を締結したものの、今季前半戦の低調なパフォーマンスによって序列が低下。DFでは考えられないような集中力の欠如など、そのミスの内容も酷かった。多くの選手が契約満了でチームを去ることが予想される中で、ゴメスは高い移籍金を期待できる数少ない選手だ。右SBの控えとしても計算できるため残留の可能性が高いだろうが、評価がこれ以上落ちる前に現金化する可能性もゼロではないだろう。
長年リバプールを支えてきたジョエル・マティプは今夏でチームを去ることになるだろう。一気にパフォーマンスレベルが低下してしまった上に、契約も2024年夏まで。イタリア方面からの関心も伝えられており、活躍の場をアンフィールドから移す可能性が高い。またナサニエル・フィリップス、リース・ウィリアムズ、セップ・ファン・デン・ベルフの3選手に関してはリバプールのトップチームで主力に定着する可能性は低い。彼らの去就も流動的になるだろう。
こうした状況を考慮すると、CBは補強ポイントの一つとなるだろう。しかし、スタメンクラスの即戦力を確保したいところだが、より補強の優先度の高い中盤に資金を投じる必要があるため、大金を使って選手を獲得することは難しいかもしれない。これらは来季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権の有無によっても左右されるだろう。
以前より、リバプールはライプツィヒのヨシュコ・グバルディオルに対して強い関心を示していたが、同選手は移籍市場の注目株であり、9000万ユーロ(約126億円)の移籍金が必要となってくるだろう。しかし、先述した通り、今夏のリバプールは中盤の補強が最優先であり、彼の獲得は難しいかもしれない。
そこで注目をされているのがフランクフルトのエバン・エンディカだ。『ミラー』などの複数メディアによると、リバプールはこの23歳のフランス人CBに対して強い関心を示しているそうだ。同選手は今季限りで契約満了によりフランクフルトを退団することが決定的となっている。リバプールは過去にもジョエル・マティプやジェームズ・ミルナー、アドリアンらをフリーで獲得した実績もあり、移籍金が不要な上にクオリティも担保されているエンディカに対しての興味は理にかなっている。