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レアル・マドリードの誤算とは? なぜマンCは敵地で主導権を握れたのか【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

負けなかったマンチェスター・シティとレアル・マドリードの誤算



 ヴィニシウスのゴラッソで先制を許したアウェイチームだったが、マンチェスター・シティも理不尽なゴールでお返しをする。

 右サイドから内側に絞ってボールを引き出そうとしていたレアル・マドリードのロドリゴを監視していたマンチェスター・シティのロドリがボールを奪うと、左サイドのグリーリッシュへとパス。最後はイルカイ・ギュンドアンの丁寧な落としを受けたケビン・デ・ブライネが地を這うミドルシュートでゴールネットに突き刺した。

 この場面でレアル・マドリードからすると誤算だったのが、先制点をアシストしていたカマヴィンガだ。67分だけで2度も自陣でボールロストの起点となってしまった。

 いずれの場面もマンチェスター・シティのボランチでのボール奪取を狙うプレスが見事にハマっていた。しかし、いくら相手が上手かったとはいえ、立て続けのボールロストはあまりに不用意だった。

 同点に追いついてしまえば、ホームでの2ndレグを残すアウェイのマンチェスター・シティは焦る必要がない。ジョゼップ・グアルディオラ監督も不必要にバランスを崩すことで生じるリスクを回避するために、一度も交代カードを使わなかった。

 ホームのレアル・マドリードはマンチェスター・シティゴールに近づくも、守護神エデルソンの立て続けのビッグセーブで勝ち越しを阻止。ペップ率いるチームは昨季 “悪夢”を見たベルナベウで1-1の引き分けに持ち込んだ。この鬼門の地で負けなかったことは、勝つに等しいほどの価値のあるものである。果たして“世界最高峰の一戦“はどのような結末を迎えるのだろうか。

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