三笘薫がボールロストを繰り返した理由は?
チームと同じく、三笘薫も我慢の時を過ごしていると言えるかもしれない。
エバートン戦でも左サイドハーフで先発した三笘は、この日ブライトン唯一のゴールに絡んだ。しかし、全体的にはボールロストを繰り返すなど、あまり良い印象はなかった。相手のゴールラッシュの始まりとなった開始30秒の失点は、三笘のミスから生まれたもの。また、データサイト『Sofa Score』でも、先発した選手の中でワーストとなるポゼッションロスト23回というデータが出ていた。
ただ、ボールロストの多さを三笘個人の責任にするのは酷だ。先述の通り、この日のブライトンは攻撃のアイデアを欠き、ブロックの外でなんとなくボールを動かすことがほとんどだった。とくにマーチがいなかった前半は、サポートが足りないまま三笘にボールを預け「じゃあお願いします!」というような攻めが散見。縦はもちろんのこと、中も徹底して封じられた三笘は苦労し、マイボールを失い続けていたのだ。
輝きを失った理由は疲労の影響もあるだろう。ここ最近の三笘は出ずっぱり。後半から出てきたマーチと比べても、コンディションの差は明らかだった。
もちろん三笘に課題がなかったわけではない。縦がかなり警戒されている今、カットインで怖さを示したいところだったが、この日は中に入ってもシュートではなく、ファーサイド目掛けたインスイングのクロスに終始していた。ただ、ブライトンは前線にハイタワーが揃っているわけではないため、エバートンの脅威にはならず。もっと自分でシュートを打っても良かったのではないか。
次節はアーセナルとの注目の一戦。ブライトンはこのショッキングな敗戦を払拭することができるか。
(文:小澤祐作)