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【写真:Getty Images】
現所属:マーカス・ラッシュフォード、ジェイドン・サンチョ、アントニー、アントニー・マルシャル、ワウト・ヴェグホルスト、アンソニー・エランガ、アレハンドロ・ガルナチョ、ファクンド・ペリストリ、アマド・ディアロ(サンダーランドへローン移籍)、ショラ・ショレティレ(ボルトンへローン移籍)
今季のマンチェスター・ユナイテッドの得点力は完全にマーカス・ラッシュフォードへと依存している。プレミアリーグにおいて、16ゴールを決めているチーム内得点王の同選手と2位のブルーノ・フェルナンデスの差が10ゴールもあることからも明らかだ。
ラッシュフォードの調子がチームの得点力と比例しており、彼が3月以降に調子を落としてからの1試合の最多得点は2ゴール。11試合のうち5試合で無得点という結果に終わっている。ルーク・ショーも無得点に終わったブライトン戦後にチームの得点力に対して苦言を呈していた。
そのため彼と並ぶ得点源の確保が今夏の最大のミッションとなりそうだ。ハリー・ケインやビクター・オシムヘンらが獲得の候補に挙がっている。このポジションにシーズン20ゴール以上を決められるストライカーを確保できれば、今季以上に来季はタイトル争いに絡むだろう。
ラッシュフォードを除くWGの評価は難しい。このクラブは一昨季、昨季と大金を使ってこのポジションを補強した。ジェイドン・サンチョとアントニーはともに2000年生まれの若い選手だが、相手チームを個人で圧倒するようなプレーはほぼ見られない。まだプレミアリーグに来てから1、2年と適応している最中だろうが、さらなるレベルアップが求められる。
大金で獲得した彼らがそこまでのインパクトを残せていない一方で、アレハンドロ・ガルナチョとファクンド・ペリストリは良いアピールをすることができている。ローン移籍先のサンダーランドで結果を残しているアマド・ディアロとともに彼ら3人は未来に向けても良いオプションとなるだろう。
その一方でアントニー・マルシャル、ワウト・ヴェグホルスト、アンソニー・エランガの3選手の立場は怪しいかもしれない。マルシャルは縦パスを足下で収めることが上手く、出場時はポストプレーでの活躍が期待できるが、今季だけでハムストリング、アキレス腱、背中、股関節の4か所を負傷するなど、稼働率があまりに低い。新エース候補の加入、24年夏までの現行契約を考えれば、今夏の放出もあるだろう。
今冬よりバーンリーからのローン移籍で加入したヴェグホルストは、気持ちを持ってマンチェスター・ユナイテッドでプレーしており、本人も来季以降のプレーを望んでいるそうだ。しかし、プレミアリーグではいまだ0得点とゴール前での仕事はできておらず、新ストライカー獲得によって買い取りはなさそうだ。
エランガは今季を通じて公式戦での先発出場が7試合、後半戦に限っては途中出場すらほぼなく、テン・ハフ監督の中での序列はかなり低い。冬の移籍市場で10件ものローン移籍の問い合わせがあったことからも、他クラブからの需要はあるため、放出が決定的だろう。