最悪の三笘薫頼みに
最後に、この日も先発した三笘薫のプレーにも触れておく。
三笘は勝利に貢献できなかったが、随所でらしさを見せた。圧巻だったのは16分。左タッチライン際でパスを受けると、セルジュ・オーリエを振り切り、さらにはそのカバーに入ったフェリペも置き去りに。最後は、ボックス内深くからマイナスに折り返し、フリオ・エンシソの決定機を作り出している。
しかし、課題も残した。58分、ブオナノッテからのパスを受けた三笘はボックス内フリーの状態でシュートを放つことができたが、これをゴール右へと外してしまう。決まっていれば勝ち越しだっただけに、痛いミスとなった。
逆転を許した後のブライトンは、やや焦りもあったか、個の打開力をもつ三笘にボールを集め出した。しかし、三笘も他の選手同様、ユナイテッド戦でフル稼働したばかりであり、終盤はドリブルが引っかかることも多かった。三笘への負担は大きくなるが、チャンスは生まれない。チームとして悪循環だった。
ユナイテッド戦に引き続きショッキングな敗戦を喫したブライトンだが、下を向いている暇はない。中2日で、またリーグ戦がやってくる。今回出た課題を克服し、嫌な流れを止めたいところだ。
(文:小澤祐作)