ウタカが持つ利他の精神
J1王者を相手に90分間を戦い抜いたウタカの熱意は、40歳に近づいているとは思えないほどで、その熱意はピッチ上でも存分に発揮されている。
今シーズンのヴァンフォーレへの期待について、「気分はポジティブだよ」と言う。「京都とは違うスタイルで、この3年間は待つことなくプレスをかけ続けてきた。でも、ここでは待つ時間が必要で、タイミングがすべてです」と両チームの違いを明かした。
ウタカより1歳若い私は、同じように着実に前進し、エネルギーを消費しないアプローチの方が魅力的だと提案した。しかし、彼は笑いながら、好き嫌いはないと言い切った。
「別にいいんですよ。走れるんだからね! 必要なことは何でもやる。コーチが『走れ』と言えば走る、『待て』と言えば待つ、そんなことはどうでもいいんです」
「サッカーは僕の趣味だし、僕の動きを見れば、39歳とは思えない動きをしていると分かるでしょう。自分の身体には気を遣っているし、自分自身にも気を配っている。身体は弱くないし、精神的にもとても強い。肉体的にも、私は強いと思っています。フットボールをするのが好きで、できるだけ速く動ける限りは、プレーを続けたい。やる気がなくなるまでね」
まだその炎が燃えたぎっていることは明らかだ。ウタカはここまで11試合全てに先発し、栃木SCと町田ゼルビアに1-0で勝利した直近2試合では、決勝ゴールを決めた。リーグ戦では4ゴール3アシストの活躍で、4位と好調をキープするチームを牽引している。