圧巻だったペドリ
選手個人のパフォーマンスにフォーカスするならば、やはりペドリは圧巻だった。
リーグ戦では第21節のビジャレアル戦を最後に戦線離脱していたペドリだが、アトレティコ戦で久々のベンチ入り。そして61分にF・トーレスとの交代でピッチに入っている。
ゴールやアシストという目にみえる結果は残せなかったが、プレーのクオリティーは絶品。一つひとつのプレーに一切の無駄がなく、1人でゲームのリズムを作り出してしまう。後半、バルセロナのボールの動きがどこかスムーズになった印象さえ受けた。
ガビは常にプレースピードがマックスといった状態の選手で、それが強みでもあるが、ゲームをコントロールするという意味ではアクションが多すぎるという難点もある。一方でペドリは良い意味で「静」の動きができる選手であり、とにかくゲームをコントロールするのが上手い。やはりこのチームの中盤にはペドリが欠かせないと、改めて認識させられた。
ここからラ・リーガ制覇に向けラストスパートをかけるバルセロナ。そんなタイミングでペドリというスペシャルな選手が復帰したのは、幸運としか言いようがない。
(文:小澤祐作)