圧巻だった久保建英のプレー
右サイドに入った久保は、ゴールやアシストといった結果こそ残せなかったものの、限られた時間の中でできることはやっていた。
やはり圧巻だったのは、81分の場面だろう。
右タッチライン際でパスを受けると、ワンタッチでボールを浮かせて寄せにきたフラン・ガルシアをかわす。さらにカバーに入った2人もかわし、スビメンディにボールを預けた。これで深さをとったソシエダは、最終的に相手のオウンゴールを誘発している。
このシーン含め、久保は簡単にボールを失うことが少なかった。ボールを受けるまでの準備、そこから次のプレーに繋げるイメージを体現できる技術と能力があるからこそだろう。また、単に仕掛けるだけでなく、相手がこう来るならこう、というような、後出しジャンケンで勝負できるのもすごいところだ。
前節のビルバオ戦では早期交代、そして今回のラージョ戦ではベンチスタートとなったが、悲観することはないだろう。ソシエダは25日にベティスとの重要な一戦を控えているため、ブライス・メンデスと共に温存されたと考えるのが妥当だ。戦術的な観点で久保を先発から外す理由はほぼ見当たらない。
(文:小澤祐作)