FW:ルク・カスタイニョス
【写真:Getty Images】
FW:ルク・カスタイニョス
生年月日:1992年9月27日
主な在籍クラブ:フェイエノールト、インテル、スポルティングCP
現所属クラブ:マクデブルク(ドイツ2部)
2009年に行われたUEFA U-17選手権で得点王に輝いた当時16歳のルク・カスタイニョスは、瞬く間にビッグクラブ注目の的となった。それでも下部組織時代から過ごすフェイエノールトに留まりトップチームデビューを果たすと、2010/11シーズンに爆発。リーグ開幕から11試合無得点とスタートは厳しかったが、第12節の初ゴールを皮切りに勢いが加速し最終的に15得点を挙げたのだ。その活躍もあり、スタイルが似ていたことから「アンリ2世」とも言われた男は、2011年にインテルの一員となった。
しかし、ビッグクラブ挑戦は早すぎたのかもしれない。カスタイニョスは後に「一人は一歩を踏み出して不運に見舞われ、もう一人はその一歩を踏み出して幸運に恵まれ、世界のトップに立つことができる」と話していたが、同選手は前者だった。イタリアではまったくと言っていいほど出番を与えられず、サポーターの記憶にはほとんど残らなかったのだ。そしてインテル加入からわずか1年で、カスタイニョスは母国オランダに戻ることになった。
一瞬にして欧州トップの舞台から消えてしまった男は、インテル退団後トゥエンテで3シーズン過ごし、2015年にフランクフルトへ移籍して海外再挑戦するも失敗。以降スポルティングCP、フィテッセ、韓国の慶南FCに活躍の場を求めるも、いずれもチームに定着するには至らなかった。そのカスタイニョスは2021年1月、過去にジェンナーロ・ガットゥーゾ監督が率いたことで知られるギリシャ1部のOFIクレタに加入している。しかし、同選手加入後チームは泥沼のリーグ8連敗(カスタイニョス加入前を合わせると10連敗)を喫することに。昨夏にクレタを退団したカスタイニョスは半年間の無所属期間を経て今年1月にドイツ2部のマクデブルクに加入。しかし、現在は膝を負傷して離脱しており、かつてアンリ2世と呼ばれた男は、完全に輝きを失ってしまっている。