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若くして才能を披露して高く評価された選手が、そのままスター選手として活躍し続ける保証はない。怪我やプレッシャーに苦しみコンディションを落とす選手がいれば、ピッチ外での問題で活躍の場を失っていく選手も多い。今回は大きな期待を背負いながらも、大舞台から姿を消した5人のブラジル人選手を紹介する。
FW:ロビーニョ
生年月日:1984年1月25日
主な在籍クラブ:サントス、レアル・マドリード、マンチェスター・シティ
現所属クラブ:なし(現役引退)
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フットサルで技術を磨いたロビーニョは12歳で名門サントスの下部組織入り。当時から才能のある選手として大きな注目を浴びていた。そして、同選手はそんな周囲の期待に応えるかのようにメキメキと成長し、18歳でトップチームデビュー。ずば抜けたスピードとテクニックを武器に多くのDFを無力化し続け、19歳でブラジル代表入りも果たすなど、スーパースターへの階段を早くから上り始めていた。
現ブラジル代表エースであるネイマールの「憧れ」だったというロビーニョは、2005年に世界有数のビッグクラブであるレアル・マドリードへ移籍。10番も着用した。しかし、ロビーニョはパフォーマンスの波が激しく、期待されたほどの活躍を見せたとは言い難かった。そして2008年、クラブがクリスティアーノ・ロナウドを獲得し、自身を控えに回すという報道に激怒したブラジル人FWは退団を要求。マンチェスター・シティに旅立つことになった。
プレミアリーグ初挑戦を決意したロビーニョは1年目こそ活躍したが、素行の問題で監督と衝突するなど2年目で失速。その後ミランに渡り、ここでも当初は活躍したが、以降は怪我などの影響で存在感を消した。そこからロビーニョはサントス、広州恒大、アトレチコ・ミネイロ、スィヴァススポル、イスタンブール・バシャクシェヒルに在籍。輝かしいキャリアを歩むと思われたロビーニョは、欧州トップレベルからひっそりと姿を消していた。
ロビーニョは2020年、古巣サントスに復帰。経営難に苦しむ古巣を助けるため、月給約3万円の条件を飲み込む「男気契約」だった。しかし、ミラン時代に婦女暴行事件を起こし禁錮9年の判決を受けていたロビーニョに対して女性などから批判が殺到し、契約を打ち切るスポンサー企業も出てくる事態に。結局、1週間も経たぬうちに契約は破棄されることになり、その後どのクラブにも所属しないまま、昨年に38歳で現役を退いている。
女性への暴行事件に関して、ロビーニョには昨年、イタリアの裁判所より9年の禁固刑が言い渡されていたが、同選手はブラジルにいるため刑の実行には至らず。同年にイタリア政府は身柄引き渡しを要請したが、ブラジルでは法律上、国民の引き渡しが禁止されているため、これも拒否されていた。しかし、今年に入りイタリア政府がロビーニョに対する9年の禁固刑の実行をブラジル当局に要請した模様。これが受理されれば、元ブラジル代表FWは収監される状況だ。
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