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天国から地獄へ…。ブラジルの消えた逸材(2)将来有望の大器→放火犯に。大転落の巨人DF

シリーズ:消えた逸材5人 text by 編集部 photo by Getty Images

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 若くして才能を披露して高く評価された選手が、そのままスター選手として活躍し続ける保証はない。怪我やプレッシャーに苦しみコンディションを落とす選手がいれば、ピッチ外での問題で活躍の場を失っていく選手も多い。今回は大きな期待を背負いながらも、大舞台から姿を消した5人のブラジル人選手を紹介する。



DF:ブレーノ


【写真:Getty Images】

DF:ブレーノ
生年月日:1989年10月13日
主な在籍クラブ:サンパウロ、バイエルン・ミュンヘン
現所属クラブ:なし(現役引退)



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  高さと強さ、そしてDFとは思えぬほどのテクニックを武器に名門サンパウロで台頭したブレーノは、2008年に17歳という若さでバイエルン・ミュンヘン移籍を掴み取った。なお、当時ブラジル人DFに対してはドイツの強豪だけでなく、レアル・マドリードやミラン、ユベントスも契約を望んでいたとされている。それほど、将来に期待が持てる大器だったのだ。

 しかし、ブレーノはドイツの地で苦戦を強いられた。バイエルンではなかなか出場機会に恵まれず、2009/10シーズン途中にニュルンベルクへ期限付き移籍。ただ、そこでは右膝靭帯断裂の大怪我を負ってしまい、長期離脱を余儀なくされてしまった。翌2010/11シーズンはバイエルンに復帰し、再び右膝の手術を受けたが完全回復には至らず。ここでもプレータイムは限られてしまった。

 そして2011年9月に事件は起きる。またも手術が必要と言われてしまったブレーノは、ショックからかアルコールを大量に摂取し、睡眠薬も服用。意識が朦朧とし、自宅に火をつけてしまったのだ。その後、放火の罪に問われて逮捕されたブレーノは、3年9ヶ月の実刑判決を受けることに。将来を期待されたDFは21歳という若さで刑務所内生活を強いられることになった。

 模範囚だったというブレーノは、2013年に保釈。バイエルンは同選手を下部組織のコーチとして採用し、社会復帰をサポートした。そしてしばらくの間、日中はコーチ、その他の時間を刑務所で過ごしたブレーノは2014年に釈放された。その後、サンパウロが手を差し伸べたことで母国でプロ選手として復帰。ただ活躍することは叶わず、2018年にヴァスコ・ダ・ガマへフリーで加入している。そして、一昨年に同クラブを退団し、そのまま現役生活に幕を下ろしている。

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【了】

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