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久保建英 2年前

もはや久保建英は2トップから外せない。レアル・ソシエダが支配力を取り戻した理由【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

久保建英のゴールにみるソシエダの強さ



 ヘタフェ戦で奪った2ゴールには、ある共通点があった。それが、インサイドハーフのオフ・ザ・ボールの動きである。

 まずは先制点の場面。キッカケはダビド・シルバのワンタッチパスであり、これを引き出しボックス内に侵入したのはブライス・メンデスだった。シュートはGKに防がれたが、先述の通りこぼれ球をオヤルサバルが押し込んでいる。

 そして2点目。タッチライン側でボールを受けたオヤルサバルを内側から追い越して深さをとり、久保のゴールをお膳立てしたのはメリーノだった。

 2トップ(基本的には久保)が外に開き、空いたスペースにインサイドハーフが飛び込んでくる形は、前半戦絶好調だった頃のソシエダのストロングポイントである。今季新加入のメンデスが前半戦にゴールを量産できていたのは、まさにそれが理由だ。

 オヤルサバルの不在時は基本的に久保がワイドに開き、外側でのプレーをあまり得意としていないアレクサンダー・セルロートを中央に留める形で機能していたが、この試合ではオヤルサバルと久保のコンビがハマった。やはり基本的には久保が幅をとるが、オヤルサバルも状況に応じて開き、裏抜けを狙ったりとアクションを起こす。結果として“型”を1つに留めなかったことが、2-0というスコアに繋がったと言える。

 2トップの組み合わせ、とくにオヤルサバルの起用については様々な意見が出ているが、今回のゲームにおける久保とオヤルサバルのコンビは今後に向けての収穫になったかもしれない。確実に言えるのは、2トップがいかなるコンビになろうと、賢く、器用な久保は外すことができないということだ。

(文:小澤祐作)

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