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なぜバルセロナは崩壊したのか?レアル戦の自滅と誤算。勝負弱さが詰まった90分【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

バルセロナは重要な試合をモノにできる精神力がない



 良いペースを掴みながらも1点リードを奪われたバルセロナの後半の入り方は、かなり緩かった。その結果、開始からわずか5分後に2点目を失っている。

 サイドから中に入ってくるルカ・モドリッチに対して誰も強くプレッシャーにいけず、ロドリゴの動きにセンターバックが釣られ、最も危険なカリム・ベンゼマをフリーにし、かつ十分なシュートコースを提供。とてもラ・リーガで堅守を築いているようなチームとは思えないほど、あっけないやられ方だった。

 そしてこの2点目で、バルセロナの選手たちは完全に崩壊。精神的にも肉体的にも相当なダメージだったのだろう、前半のような切り替えの速さなどはもはやなく、攻守において中途半端な状態が続く。結果的に0-4という屈辱的なスコアで敗れることになった。もちろん、マドリーのカウンターの威力も素晴らしかったが、どちらかというとバルセロナの自滅行為に近い。

「精神的なダメージが大きかった」(セルジ・ロベルト)

「どうすればうまく戦えるのかわからないというミスによって、ペナルティーを与えてしまった」(シャビ・エルナンデス監督)

 この両者の試合後のコメントからも、マドリーの得点で次第にバルセロナが混乱していったことがよくわかる。このメンタリティーの弱さが、重要なCLやEL、そして今回のようなゲームで勝ちきれない原因なのではないか。

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