DF:ジョアン・カンセロ(バイエルン・ミュンヘン/ポルトガル代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1994年5月27日
契約期間:2027年6月30日まで
22/23リーグ戦成績:17試合2得点1アシスト(プレミアリーグ)、7試合1得点2アシスト(ブンデスリーガ)
昨季まではマンチェスター・シティで絶対的な存在だったジョアン・カンセロだが、今季は若手のリコ・ルイスの台頭もあって出場機会が減少。そして冬の移籍市場に7000万ユーロ(約98億円)の買い取りオプション付きのローン移籍でバイエルン・ミュンヘンへと活躍の場を求めた。
バイエルンで即戦力としての活躍が期待されたカンセロだったが、ユリアン・ナーゲルスマンが率いる3-1-4-2のチームにおけるファーストチョイスは左がアルフォンソ・デイビス、右はキングスレイ・コマンと、本人が当初考えていたほどの出場機会を得ることができなかった。パリ・サンジェルマンとのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦では屈辱の前半での交代も味わっている。
しかし、カンセロの運命を変える可能性のある出来事が起こった。ナーゲルスマンが3月の代表ウィーク期間中に解任され、トーマス・トゥヘルがバイエルンの新監督に就任したのだ。これで立場が好転する可能性もあったが、新体制の初戦でトゥヘルが選択したのはバンジャマン・パヴァールとデイビスだった。カンセロは後半途中から左SBとして出場するも、ベンチスタートとなっている。
バイエルンのハサン・サリハミジッチSD(スポーツディレクター)は、既に7000万ユーロの買い取りオプションを行使しないことを公の場で明かしている。それはカンセロを戦力として考えているかどうかではなく、単純に移籍金があまりにも高すぎるからである。今後、初陣のようにパヴァールとデイビスがトゥヘルの中での一番手となった場合は、さらにカンセロのバイエルンへの完全移籍の可能性は低くなるだろう。所属元のシティはカンセロ不在でも十分に成立しており、世界屈指のSBは今夏に再び移籍先を探す必要が出てくるかもしれない。