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湘南ベルマーレ、山口智監督が追求するスタイルの生命線とは? 躍動感を生む準備と距離【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

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 明治安田生命J1リーグ第6節、湘南ベルマーレ対ガンバ大阪が1日に行われ、4-1で湘南が勝利を収めた。今季の湘南は川崎フロンターレ相手に主導権を握ったかと思えば、あっさりと失点を重ねて負けた試合もある。浮き沈みの激しいチームの課題と山口智監督が追い求めるサッカーに迫りたい。(取材・文:加藤健一)


湘南ベルマーレは大勝も「ルーズさが出ていた」


【写真:Getty Images】

 21分、38分、40分、42分。町野修斗が立て続けに4得点を奪い、ガンバ大阪戦は前半のうちに決着が着いた。しかし、開いた点差とパフォーマンスは比例せず、湘南はシュート本数で13対19と下回っている。得意とするショートカウンターは影を潜め、押し込まれる時間も長かった。湘南が圧倒したというより、不調にあえぐガンバが自滅していったような試合だった。

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 湘南の強みであるボール奪取とショートカウンターを成立させるためには、コンパクトな陣形と高いディフェンスラインが必要不可欠になる。しかし、この日はディフェンスラインを高く保つことができず、前半途中から出場したFWイッサム・ジェバリへボールを簡単に入れられるシーンが目立った。

 63分にはジェバリにゴールを決められ、89分にはジェバリのシュートがハンドとなりPKを献上する。ジェバリがPKを外して事なきを得たが、後半は湘南が防戦一方で危ういシーンも多かった。

「前から行くという姿勢を出す中で、前(前線と)と後ろ(最終ラインの間隔)が空いてしまった。ルーズさが出ていたので、全体としてすり合わせないといけない」

 右ウイングバックとして85分までプレーした石原広教は課題を挙げる。一方で、失点を重ねたアビスパ福岡戦や京都サンガ戦を引き合いに出し、「京都戦や福岡戦のように受け身になるよりは、自分たちでアクションを起こしてやっている中で起きている現象なので、前向きに捉えてもいいのかなと思う」とも言う。

「後半に関してはバタバタしたと思います」と振り返った山口智監督は、選手たちを評価しつつも、チームの現状を冷静に見つめている。

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