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日本代表 2年前

10年前ならともかく…。サッカー日本代表に「4-2-3-1」は適していない。対南米で見た現実と疑問【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

取り組みから見えた合理的な解決策


 ウルグアイ代表戦に比べれば、相手の間に入ったボランチへのパス、ハーフスペースの三笘、伊東へのパスなど、縦への意識は出てきた。ただ、まだ可変を導入したばかりのぎこちなさは消えず。

 ポジショナルプレーを導入したチームにありがちなのだが、ポジショナルプレーをしようとしてボールが前進しなくなる。ボールを前進させるためにポジショナルプレーがあるのに手段が目的化してしまうからだ。日本代表でこれが起こっていたのは意外だった。慣れてくればもう少しスムーズにはなると思うが、ボール保持をメインにする戦い方は現時点で想像しにくい。

 10年前ならともかく、可変で作れる優位性はあまり期待できない。代表チームの場合はとくに組み立てにおいて絶対的な個がいるかどうかがポイントになる。ウルグアイ代表ならフェデリコ・バルベルデ、コロンビア代表ならホルヘ・カラスカルがその役割を果たしていた。しかし、日本代表にはこの選手に渡せば奪われないし有利な展開に導けるという存在は2試合とも見当たらなかった。

 敵陣に入れば伊東(堂安律)、三笘の両ウイングが強力なのでチャンスメークはできる。クロスボールを主要アプローチとした場合、高さと強さのある上田のCFが合理的な選択となりそうだ。

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