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ボール保持を諦めるレベル。サッカー日本代表、ビルドアップの問題とウルグアイとの差【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

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 サッカー日本代表は24日、キリンチャレンジカップ2023でウルグアイ代表と対戦した。前半に失点したが、後半途中に投入された伊東純也と西村拓真の2人から同点弾が生まれ、なんとか敗北を免れている。ボール保持が機能しなかった原因と、ウルグアイ代表との間にあった差は何だったのだろうか。(文:西部謙司)


サッカー日本代表はボールを持って戦ってはいけないレベル


【写真:Getty Images】

 カタールワールドカップを終えた時点で浮上していた課題は攻撃力だった。相手にボールを保持されることを前提とした戦い方で日本代表はベスト16まで勝ち上がったが、それ以上先へ進むためには、強い相手にも勝てるチームから、自分たちが強いチームに進化しなければ難しいという実感があったからだろう。

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 実はボール保持はできるだろうと思っていた。保持にトライした昨年6月の連戦でも保持自体はかなりできていたからだ。自陣でのミスからことごとく失点していたが、ビルドアップができないわけではなかった。

 だから課題はその先になるだろうと考えていた。保持した先でいかに崩すか、得点するか。その解を持たないまま保持率だけが高まるのはかえって危険だからだ。カタールでは80%以上保持していたスペイン代表に勝っているのだから、それがどういうことかはよく知っているはずである。

 ところが、再スタートのウルグアイ代表戦は保持すらできなかった。ビルドアップではなくビルドダウンしていて、ボールを前進させることがままならなかった。ウルグアイ代表のプレッシングが良かったのは確かだが、前半の日本代表はボールを持って戦ってはいけないチームだった。もし、この試合がワールドカップの半年前なら、きっぱりと保持を諦めるべきレベルだった。

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