ブライトンとの違いと想像を絶する負荷
「代表では『先発でやる』と毎試合、毎招集で思って来ています。ただ、代表は移動があって、今後はアジアカップや連戦など厳しい日程でやっていく。そこはプレミアリーグでしっかり準備ができている中での試合と違って、タフさやメンタル、チームがうまくいかない中で自分が打開するところが求められてくる。少しサッカーも違いますし、適応させないといけないので、クラブより負荷は高くなると思います」
2021年11月のオマーン代表戦で初キャップを飾ってからの1年半で国際Aマッチ13試合しか出場していない彼はまだまだ経験値の少ない選手。これまで欧州からアジアに移動して予選を戦ったのは、2021年11月(ベトナム→オマーン)とカタール切符を勝ち取った2022年3月シリーズ(オーストラリア→日本)の2回だけだ。
2018年ロシア~2022年カタールW杯の4年間で、吉田麻也(シャルケ)は地球8周分もの移動をこなしながら欧州と代表を掛け持ちしている。三笘が本当の意味でエースに君臨しようと思うなら、そういった高いハードルを超えなければならないのだ。
過去の代表エースと言われた中村俊輔、本田圭佑、香川真司らもクラブと代表の両立に苦しみ、両方で同時に華々しい成果を残すことはほとんどできなかった。中村俊輔はつねに過酷な移動に苦しんでいたし、本田は代表に比べてACミラン時代などクラブで活躍できなかった時期も長い。香川は逆に「代表に来るとクラブほどの輝きを示せない」と揶揄されることが多く、それぞれに想像を絶する重圧と戦っていたはずだ。