MF:ベベ(ポルトガル)
【写真:Getty Images】
生年月日:1990年7月12日
加入日:2010年8月1日(当時20歳)
所属元:ヴィトーリア・ギマランイス(ポルトガル)
通算成績:7試合2得点0アシスト
190cmの巨人MFベベは、ポルトガル2部のエストレラ・アマドーラでプロキャリアをスタート。ここでは主力として活躍していたが、クラブが財政難に陥り、給料が支払われなくなったため契約を破棄せざるを得ず、2010年にヴィトーリア・ギマランイスと契約を結んだ。べべは親善試合6試合で5ゴールをマークするなど、結果を残していた。
そしてヴィトーリア加入からわずか1ヶ月後、ベベはマンチェスター・ユナイテッドに移籍。ポルトガル2部でのプレー経験しかない無名選手に880万ユーロ(約10.5億円)の移籍金が支払われたのは驚きである。晴れてビッグクラブの一員となったべべはクリス・スモーリング、ハビエル・エルナンデスと共にメディアにお披露目され、活躍を誓った。
しかし、スモーリングとチチャリートがクラブで居場所を見出していく一方、いきなり世界最高峰の舞台に足を踏み込んだベベはまったく存在感を示せず。1年目は公式戦7試合の出場に終わってしまった。そして、10億円で買われた男のユナイテッドでの冒険は、なんとこの1年で終了。2011/12シーズンからはレンタルを繰り返す日々で、2014年夏にベンフィカに完全移籍を果たした。
ベベがユナイテッドで活躍できないのは必然だった。後にサー・アレックス・ファーガソンはカルロス・ケイロスに薦められ(後にケイロス本人は否定)、ビデオもチェックせずに獲得したことを明らかにしている。ファーガソンがプレーを一切見ずに選手を補強したのはベベが唯一だ。この結果、ベベは「ファーガソン政権最悪の補強」「史上最も不可解な移籍」としてサッカー史にその名を残すことになってしまった。
【関連記事】マンUの采配勝ち。なぜバルセロナは勝てなかった?裏目に出たシャビ監督の起用【EL分析コラム】
マンU失落のワーストイレブン。ファーガソン退任後に獲得したヘンテコリンな選手たち
【了】