前回のクラシコとは全く違う内容
今回の試合を除いて、バルセロナはマドリーと今季すでに3回対戦している。
前回対戦の舞台は、コパ・デル・レイ準決勝1stレグだった。この試合は、守備重視の戦いを「アンチフットボール」と嫌っていたシャビ監督が、結果としてではあるものの、守備に重きを置き、オウンゴールで奪った1点を守り切って勝利を収めていた。バルセロナらしくはないが、ペドリやウスマン・デンベレが不在の中で自分たちの強みを発揮するという意味では、理に適った戦い方だったようにも思う。
今回のエル・クラシコでも、バルセロナはペドリとデンベレを欠いている。また、キックオフ時点でマドリーとの勝ち点差が「9」あったことを考えても、引き分けでも悪くはないため、コパ・デル・レイと同様の戦い方になったとしても不思議ではなかった。
しかし、シャビ・バルサは前回と全く違った内容だった。序盤から恐れることなく果敢にプレスをかけていき、失点後はもちろんのこと、同点に追いついた後も攻撃の手を緩めることがなかった。こうした姿勢が、ATのケシエの劇的な逆転ゴールに繋がったのだ。
上記の通り引き分けでも悪くはない結果だったが、選手、そして何よりシャビ監督が、エル・クラシコが何を意味するか、そしてエル・クラシコで何を求められているかを深く理解していたように思う。彼らは、バルセロナとしてのプライドを十分に示したのだ。