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なぜ久保建英はソシエダで輝けるのか。外し続けても揺るがぬダビド・シルバの信頼【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

得点を生んだ1つの変化


 48分、シルバがドリブルで運び、ゴール左脇にスルーパスを送る。ディフェンスラインの裏に走りこんだ久保はこのパスに追いつき、左足のワンタッチでゴールに流し込む。久保は後半最初のチャンスを一発で仕留めた。

 カルロス・フェルナンデスとミケル・メリーノを出場停止で欠くソシエダは、ミケル・オヤルサバルを3試合ぶりにベンチに置き、アレクサンデル・セルロートと久保が最前線に並んだ。前半は久保が右サイドに開き、シルバらとの連係からゴール前に侵入する形が多く、左サイドに顔を出す場面はほとんどなかった。

 後半開始時も久保は2トップの右でスタートしている。しかし、ソシエダが左サイドでスローインを得たシーンで久保が左に顔を出すと、そこからはセルロートと入れ替わるように左サイドにポジションを取るようになる。それから1分強で、先述した得点シーンが生まれた。

 相手の最終ラインの間でDFの死角から裏に抜け出した動きが得点に繋がった。後半も久保は右FWがスタートポジションで、右サイドに開くことが多かったが、何度か左サイドに顔を出している。

 久保はどちらのサイドが活きるかという話ではないし、日本代表でもこう使うべきだという話でもない。スペースを有効に使うことができたのが得点シーンだった。

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