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久保建英を先発で使うべき2つの理由。大一番でベンチ、疑問だらけの謎采配【EL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

驚きだった久保建英のベンチスタート



 まず触れておきたいのは、イマノル・アルグアシル監督の采配だ。かなり疑問に思うところが多かった。

 驚きだったのは、久保建英を先発から外したことだ。先週末のマジョルカ戦でベンチスタートだったため、この日はスタメンに名を連ねるだろうと確信していた。実際、現地メディアのほとんどが久保のスタート起用を予想していた。

 久保をベンチに座らせたアルグアシル監督はオヤルサバルとアレクサンダー・セルロートを2トップ、トップ下にダビド・シルバを置いた4-3-1-2を採用している。フォーメーション自体は、前半戦でうまくいっていたものだ。

 しかし、ここでも疑問なのは、オヤルサバルを2トップの一角で使ったことだ。大怪我から復帰後、なかなかコンディションが上がらないエースは、これまでこのポジションで輝いたことがない。本来得意とするのは左ウィングである。

 シルバを生かすため、トップ下が存在する4-3-1-2を採用したところまでは理解できるが、それならば2トップの一角を得意としていないオヤルサバルではなく、そのポジションでスペシャリティーを発揮してきた久保を使うべきだった。実際、オヤルサバルは苦戦しており、チームを救うことができなかった。

 久保を投入したのも71分のことで、使うには遅すぎる。敗退を覚悟してリーグ戦への切り替えを考えていたとしても、シルバを最後まで引っ張っているのは謎だ。この日は終始アルグアシル監督の本当の狙いが見えてこなかった。

 先ほど久保を先発で使うべきだったと記したが、それは単にオヤルサバルの不調だけが理由ではない。

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