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たった1ヶ月で変わった三笘薫のプレースタイル。包囲網をかいくぐる進化とは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

進化をみせた2度目のクリスタル・パレス戦


 今節の先制点、これこそ三笘のドリブルの進化を象徴する場面だ。

 ハーフライン手前の大外のレーンでボールを受けた三笘は、斜めのドリブルでボールを前に運んだ。そして逆サイドから内側に絞っていたマーチにスルーパスを通した。

 三笘の中央でチームメイトと絡む意識が見えたのはこのシーンだけではない。

 33分にはピッチ中央のレーンで、アレクシス・マクアリスターとパスカル・グロスとダイレクトプレーでチャンスを演出。67分には内側にドリブルでボールを運び、自らはそのままゴール前に上がってエストゥピニャンのクロスに飛び込んだ。

 69分には先制点の場面のように内側に絞ってから、この試合で散々にわたって右のハーフスペースを走っていたグロスめがけてスルーパスを出している。

 このような中央でのチームメイトとのコンビネーションは、直近の1ヶ月で大幅に増えたものだ。指揮官からもらった“金言”をこの短期間で実行できるようになったことが、ポジティブな方向へと好転している。

 相手が対策をしてくればそれを上回る進化をみせる。これこそ三笘がプレミアリーグで輝き続けることができる所以なのだ。

(文:安洋一郎)

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