「横浜っぽい」印象の正体
赤レンガ倉庫や山下公園といった横浜のシンボルが入っているのも特徴で、横浜の街並みを組み込んだのにも理由がある。
「横浜には歴史であったり新しさであったり、素敵な場所がたくさんある。エンターテイメント性があってエッジの利いた街だと思います。F・マリノスは横浜を代表するスポーツクラブとして、そんな横浜の雰囲気とリンクする部分も強い」(小宮氏)
「ホームタウンとのつながりを改めてしっかり考えて、より強固なものにしたいと常に想っています。ホームゲームはF・マリノスを表現する舞台なので、ボルテージが上がるところで“横浜F・マリノス”をしっかり表現したいというのは僕の考えでもあり、会社全体の考えでもある。それを具現化できたと思っています」(矢野氏)
映像全体の流れにも変化があった。昨年まではオープニング映像から選手紹介へとつながる構成だったが、今年のものは前半部分がプロモーション映像のように独立したつくりになっている。「選手紹介のオープニングというよりは、それ自体がパッケージとしてあっても成立するような作りというのは企画段階から考えていた」と小宮氏は意図を明かしてくれた。
また、10年以上に渡ってF・マリノスの映像制作を担ってきた小宮氏は、スタジアムに初めて流れる映像を観客席で見ることをルーティーンにしているという。「映像を見ながら笑顔になったり、映像と(お客様)のキャッチボールがある雰囲気で、1つの映像としてしっかりと観ていただいているなと感じました」と、例年との反応の違いを感じている。