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いま、リーグ・アンで旋風を巻き起こしているのが、サッカー日本代表の伊東純也も所属するスタッド・ランスだ。そんな同クラブを率いている30歳の超若手指導者、ウィリアム・スティルへの注目度は高まっている。プロライセンスを持たない男は、何者なのか。現地フランスからレポートする。今回は後編。(取材・文:小川由紀子【フランス】)
「フランスではまったく無名の指導者」
その後、かつて川島永嗣も所属した、同じベルギーリーグのリールセとベールスホットでアシスタントコーチを務め、その両クラブで「監督の解任に伴い暫定監督としてチームを率いる」という経験をした。そして「2度あることは3度ある」という諺どおり、ランスでも、アシスタントから監督に昇格、というチャンスが巡ってきたのだった。
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しかしランスのジャン・ピエール・カイヨ会長はその時スティルについて「いずれ正監督になる人材だと思っていた」と話していたから、今回のシーズン途中の交代劇がなかったとしても、いずれランスの指揮官になっていた可能性は高い。
地元メディアの番記者たちに、スティルについて尋ねると「フランスではまったく無名の指導者。しかし彼がトップになってから、チームをとりまく雰囲気が変わった」という答えが返ってくる。
「彼(スティル)は選手たちと年が近い。だから彼らと同じ目線でものが見られたり、共感できる。彼らと同じ言語を話せる、といった感じだ」
スティル監督自身は「自分のことについて話すのはあまり得意ではないからよくわからない…」と言いながら、チームに変化が生まれた理由をこう分析した。