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いま、リーグ・アンで旋風を巻き起こしているのが、サッカー日本代表の伊東純也も所属するスタッド・ランスだ。そんな同クラブを率いている30歳の超若手指導者、ウィリアム・スティルへの注目度は高まっている。プロライセンスを持たない男は、何者なのか。現地フランスからレポートする。今回は前編。(取材・文:小川由紀子【フランス】)
伊東純也所属のスタッド・ランスが止まらない
サッカー日本代表の伊東純也が所属するリーグ・アンのスタッド・ランスが好調だ。昨年10月2日の9節から27節までリーグ戦では19戦連続で無敗をキープし(9勝10分)、TOP10圏内まで順位を上げてきた。
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カタール資本によりパリ・サンジェルマン(PSG)が巨大クラブと化した2011/12シーズン以来、彼らを除いて、1シーズンでここまで無敗を継続したのは、キリアン・エムバペやラダメル・ファルカオを擁してリーグ優勝を果たした2016/17シーズンのASモナコ以来だ(20戦無敗)。
2部や3部を主戦場とすることも多いスタッド・ランスには、「弱小クラブ」というイメージを抱く人もいるかもしれないが、彼らは6度のリーグ優勝を誇るかつての強豪だ。とはいえ、最後に優勝したのは1961/62シーズンだから、まさに「古豪」と呼ぶのにピッタリのクラブなのだが、この頃のスタッド・ランスで活躍していたのは、ジュスト・フォンティーヌやレイモン・コパといった、当時のフランス代表のトップスターたちだった。
ジュスト・フォンテーヌは1958年のバロンドーラーで、同年のスウェーデンワールドカップでは13得点をマークした。1大会でのこの最多得点記録は、いまだ破られていない。
今年3月1日、89歳で惜しまれつつこの世を去った彼の功績を讃え、5日に行われたスタッド・ランスでのホームゲームでは、お別れのセレモニーが行われた。
そんなスタッド・ランスに、現在、旋風を巻き起こしているのは、30歳の若手監督、ウィリアム・スティルだ。