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Jリーグ 2年前

香川真司の「準備は整った」。未勝利のセレッソ大阪に何をもたらす?4680日ぶり先発へ【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

最適な起用法とポジション


【写真:Getty Images】



「ポジションに関しては、基本的にあまり意識していません。監督が求めるポジションで準備していきたいし、チームとしてのベースがあるなかで、自分がどこでフィットするのかに関しては練習のなかで、コミュニケーションを取りながら見つけていきたい。小菊さんとは長くいい関係性を築いているので、その意味ではみなさんもいろいろと思うところがあるかもしれない。でも、あらためて感じるのは選手と監督の関係。どこのクラブでも代表でもそうですけど、その関係は変わりません」

 ホームに新潟を迎えた開幕戦でレオ・セアラと、ともに敵地へ乗り込んだ福岡戦と浦和戦では上門との交代で香川は投入された。2トップの一角を代えたセレッソは、システムを[4-4-2]から[4-2-3-1]にスイッチ。長く主戦場としてきたトップ下に香川をすえている。

 香川が投入された3試合は、すべて1-1の状況だった。そのなかで新潟戦の75分には、攻撃参加した左サイドバック山中亮輔へ左足から絶妙のスルーパスを一閃。ボランチ奧埜博亮が決めた勝ち越しゴールの起点になるも、5分後に追いつかれて2-2で引き分けた。

 福岡戦の77分には右サイドからDF毎熊晟矢が放ったクロスを、相手を背負った体勢でトラップ。ボールを浮かせた間に反転し、相手キーパーの正面を突いたものの、そのまま左足ボレーを放ってスタンドを沸かせた。しかし、88分に失点を喫して敗れている。

 しかし、浦和戦はチャンスすら作り出せなかった。もらったイエローカードはセレッソの右コーナーキックからカウンターを仕掛けられそうになった矢先に、ドリブルで突進していたDF明本考浩へ見舞ったスライディングタックルがラフプレーと主審に判断された。

 明本が抜け出していたら、3失点目につながりかねなかった。チームのためにイエローカードを覚悟で明本を食い止めた香川は試合後、何よりも白星を手にしていない現状へ矢印を向けた。

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