「カタールW杯を見ていて、あの舞台で活躍している選手は…」
全ての攻撃的なポジションをこなしてくれるマルチ型プレーヤーは日本代表に何人いてもいい。満田が欧州5大リーグで活躍する伊東とすぐに肩を並べられるわけではないかもしれないが、広島で柔軟な仕事を身に着け、プレーの精度を高め、ゴールという結果を残し続けることで、希望が見えてくる。いずれは彼も海外移籍を目指すだろうし、2026年の北中米W杯までは3年ある。長いスパンで成長を続けていけばいいのだ。
本人もその布石を打つべく、得点数に強くこだわっていくという。ルーキーイヤーだった昨季は公式戦2ケタ得点こそクリアしたものの、リーグ戦は9得点に留まった。だからこそ、今季はリーグ戦2ケタを達成し、成長に弾みをつけたいと熱望しているのだ。
「去年はリーグ戦2ケタにあと1点足りなかったので、自分の記録を塗り替えたい。去年、自分がデビューしたのも第3節だったので、ここからが試練だと思います。
プロ2年目で相手からの警戒や注目も上がる中、自分がどう結果を残せるかはすごく大事。今回、アシストできて、まず一歩は踏み出せましたけど、失点に絡んだのも事実。少しでもマイナスを減らしてプラスを積み重ねていきたいですね。
カタールW杯を見ていて、あの舞台で活躍している選手は試合に応じて戦術を確実に遂行できるサッカーIQを持っていた。それも自分が磨かなければいけない部分。試合ごとにフォーメーションや出るポジションが変わる中、適応できる力を身に着けることが大切。今の広島ではいい経験をさせてもらっていると思います」
全てを前向きに捉えている満田。今季どこまで飛躍できるかどうかで自身のキャリアが大きく変わるのは間違いないだろう。ここから広島を勝たせられる存在、タイトルをも足らせる存在になるべく、地道な進化を続けていってほしいものである。
(取材・文:元川悦子)
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