マンチェスター・ユナイテッド最新ニュース
ついにマンチェスター・ユナイテッドのマーカス・ラッシュフォードが点取り屋として覚醒した。カタールワールドカップ明けの公式戦20試合で17得点を記録。シーズン全体でも25得点を決めており、これまでのキャリアハイだった2019/20シーズンの22得点を既に上回っている。その陰にはある男の存在が大きく影響していた。(文:安洋一郎)
ついに覚醒した“マンチェスター・ユナイテッドの10番”
【写真:Getty Images】
カタールワールドカップ以降のマーカス・ラッシュフォードの勢いは留まることを知らない。プレミアリーグでは10試合で10得点、カラバオ・カップでも6試合で6得点を決めて優勝の立役者となった。
【マンU参戦のヨーロッパリーグを観るならWOWOW!
加入月は視聴料が無料。TV・PC・アプリで視聴可能】
ラッシュフォードが背負うマンチェスター・ユナイテッドの10番は特別な番号だ。プレミアリーグ開幕以降、マーク・ヒューズ、デイビッド・ベッカム、テディ・シェリンガム、ルート・ファン・ニステルローイ、ウェイン・ルーニー、ズラタン・イブラヒモビッチ、ラッシュフォードの7名がこの番号の重責を背負っている。
2019/20シーズンこそ22得点を決めて10番らしい活躍を披露したラッシュフォードだったが、昨季は不調が続き、一部サポーターからは10番に「相応しくないのではないか」という厳しい声も挙がった。その要因となっていたのが左肩の怪我である。
20年11月に左肩の筋断裂の怪我を負ったにも関わらず、およそ8ヶ月間も手術をしなかったことが痛恨だった。治療が後手を踏んだことで患部は限界を迎え、ウェイトトレーニングもできなくなり、自身の最大の持ち味でもあるスピードの低下にも繋がったそうだ。
21年夏に手術を受け、2021/22シーズンが開幕直後にチーム練習に復帰。そして復帰後4試合で3ゴールを記録するなど復調の兆しをみせたが、その後の27試合では2ゴールしか決めることができなかった。コンディション不良、メインポジションである左WG以外での起用、ラルフ・ラングニック暫定監督の戦術との不一致、背番号10へのプレッシャーなど様々な要素が重なり、大きく自信を失っているようにも見えた。
そんな伸び悩み気味だったエース候補の得点能力はどのように開花したのだろうか。その秘密は今季よりユナイテッドのコーチングスタッフに入閣した“ある男”にあった。