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なぜDMMはDAZNと組んだのか?「値段を上げざるを得ない」スポーツ配信市場の実情とは【村中悠介COOインタビュー前編】

シリーズ:DMM村中悠介COOインタビュー text by 加藤健一 photo by Getty Images

アニメとスポーツの「似て非なる世界観と親和性」

 村中氏は「ワールドカップを観ながら友達とメッセージを送り合っていました」という。ここに今回のDMMとDAZNの提携を紐解くヒントがある。

 DMMが提供する「DMM TV」とは昨年12月にローンチされた新サービスで、アニメやバラエティ番組、電子書籍などが楽しめる マルチエンタメ・プラットフォーム である。今回のパートナーシップ締結と新プラン提供に、DMM側はどういった狙いを持っているのだろうか。

「DMMプレミアムの主軸コンテンツである『DMM TV』には『みんなで見る』というコンセプトがあります。アニメ視聴者はTwitterの使用率が高く、スポーツと同様に見ながらツイートしているんですね。昔からそういう習慣はあったと思いますが、『DMM TV』でもリアルタイムで視聴して繋がれる機能をつけようとしています」

「リアタイ」と呼ばれる同時視聴の習慣はスポーツにもある。「(ワールドカップは)夜中だったので声は出せないけど、LINEならできる。アニメもスポーツも似たような世界観があって、似て非なる親和性みたいなものがある」

 配信事業にとっては激動の時代の中で、スポーツとアニメの共通点を見いだし、DAZNとの提携を実現したのだった。村中氏は「男女比、年齢比も近いものを持っていて、お互いにまだ接触できていないユーザーを抱えている」と分析しており、新たな層へのアプローチする可能性が生まれる。

 前編では村中氏が市場や、両社のサービスの親和性に触れた。後編ではサッカー界を盛り上げたいという村中氏の野望と、今回の提携によって生まれる両者の相乗効果について言及していく。

(取材・文:加藤健一)

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【了】

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