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昨年12月にマルチエンタメ・プラットフォーム 「DMMプレミアム」をローンチした合同会社DMM.comは、新たなセットプラン「DMM×DAZNホーダイ」を3月23日より提供開始することを発表した。DMMはDAZNとパートナーシップを組むことでどう変わっていくのか。DMM村中悠介COOに個別インタビューで話を訊いた。(取材・文:加藤健一)
スポーツ配信市場の実情
日本国内におけるスポーツ配信市場は、この10年弱で大きく変わっており、サッカーだけに絞っても変化は顕著に表れている。2016年に日本国内でサービス提供を開始したDAZNは、翌年以降のJリーグ全試合の放映権を獲得した。過去にはブンデスリーガ、プレミアリーグ、UEFAチャンピオンズリーグなどを配信してサッカーファンに広く視聴環境を提供していた。 スマートフォンなど様々なデバイスで視聴するスタイルが浸透するのに、DAZNが果たした役割は大きい。
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一方で、ここ数年で市場の動きも変わってきた。DAZNは18/19シーズンから配信してきたUEFAチャンピオンズリーグを20/21シーズンから配信できず、21/22シーズン以降の放映権はWOWOWが獲得している。またプレミアリーグは22/23シーズンからSPOTV NOWで配信され、ABEMAも一部の試合を配信している。
ローンチ当初、DAZNは月額1890円で提供されていたが、19年4月に1925円、昨年2月には3000円、そして今年2月からは3700円と値上げが続く(金額はすべて税込)。SPOTV NOWやABEMAという新規参入があり、既存のWOWOWなども存在する中、日本国内のスポーツ配信市場は群雄割拠の様相を呈している。
そんな状況下で、DAZNの援軍として現れたのがDMMだった。「DMM×DAZNホーダイ」(月額2980円)は既存の「DAZN Standard」(月額3700円)と「DMMプレミアム」(月額550円)の2つがセットとなったプラン。DAZNの値上げが続いた中で、この新プランが生まれたことで実質的に1270円も割引されることになる。
DMMの村中悠介COOはスポーツ配信市場について「1つのプラットホームで全部のコンテンツを許容してやっていくこと自体がビジネス視点で見ると簡単ではない」と話している。にもかかわらず、DMMはDAZNとパートナーシップを締結した。そこにはどんな狙いがあるのだろうか。