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久保建英 2年前

久保建英とエースの連係に光。それでもソシエダが足踏みする理由と悩みとは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

久保建英とエースの連係は魅力



 4-3-3を採用したレアル・マドリード戦は1-1、4-3-2-1採用のバジャドリー戦は0-1、そして4-3-3採用のセルタ戦は1-1と、4-3-1-2以外の戦績がやはり安定しないソシエダ。では、4-3-1-2に戻すべきなのかというと、それもまた難しい問題と言えるだろう。

 先にも記したが、4-3-3はオヤルサバルが復帰したことで採用されたものだ。同選手の強みが最も発揮されるのは左ウィングのポジションであり、実際2トップの一角として出場していた時のパフォーマンスはそれほど目立っていなかった。オヤルサバルを使うならば、4-3-1-2への回帰は考えられないのだ。

 また、ソシエダの4-3-3は守備面に課題があるが、攻撃面には少なからずメリットがある。久保が高い適応力を発揮してエースであるオヤルサバルとうまく連係しているからだ。オヤルサバルの先制ゴールは久保の絶妙なスルーパスから生まれており、65分にはこの2人でセルタ守備陣を攻略して決定機を作った。コンディションを上げてきたエースのオヤルサバル、FIFAワールドカップカタール2022後絶好調の久保をウィングに置くことで、ソシエダは以前よりも攻撃に怖さが増したと言ってもいいだろう。

 試合中に4-3-3から4-3-1-2に可変するという手もあるが、そうなると恐らく久保の負担がかなり大きくなり、それはそれで攻守の強度が落ちるので得策とは言えない。やはりアルグアシル監督が詰めなければならないのは、4-3-3でどう守備を整備するかという部分になるはずだ。

(文:小澤祐作)

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