9位:ドルトムント(ドイツ)
【写真:Getty Images】
監督:エディン・テルジッチ
22/23CLグループリーグ成績:2勝3分1敗
戦力値:72(攻撃力20、守備力17、選手層20、勝負強さ17)
ここ数年はライバルであるバイエルン・ミュンヘンに太刀打ちできていないドルトムントだが、今季は違うかもしれない。前半戦こそ成績が安定せず、一時はブンデスリーガで8位にまで沈んだが、年明けから絶好調であり、今や首位バイエルンとの勝ち点差はわずかしかない。先月にはエディン・テルジッチ監督も「リーグ戦での状況は改善されたと思う」と話すなど、確かな手応えを得ているようだ。
攻撃陣の層の厚さと破壊力はこのチームの大きな武器だ。マルコ・ロイス、カリム・アデイェミ、ドニエル・マレン、ジョバンニ・レイナ、ユリアン・ブラント、ジェイミー・バイノー=ギッテンスなど、才能あふれるアタッカー陣がとくに豪華で、誰が出てもハイクオリティーなプレーを発揮できることが魅力。また、病からの復活を果たした大型FWセバスティアン・アレの存在も良いアクセントになっており、怪物ユスファ・ムココとの質の高い競争が生まれた。豊富なオプションを抱え、相手によって変幻自在に組み合わせることができるのは、他クラブが羨むポイントだろう。
しかし、チームの調子が上向いている中でも守備は相変わらず不安定だ。ボランチのエムレ・ジャンが好調なのはプラスだが、FIFAワールドカップカタール2022、ドイツ代表対日本代表でも明らかとなった通り、ニコ・シュロッターベックとニクラス・ズーレが緩慢な対応を見せてしまうことがしばしば。今月4日のリーグ第19節フライブルク戦でも、10人相手にこの2人の気の抜けたようなプレーから失点を招いていた。CLでは集中した90分間を過ごしてほしいところだ。
今や人気銘柄のジュード・ベリンガムを筆頭に、ドルトムントは非常に若い選手が揃っている。それゆえ勢いに乗った時は止められないが、気になるのはここぞという場面で若者軍団がどれだけ勝負強さを発揮できるか。そこをクリアした時、準優勝を果たした2012/13シーズン以来のCLベスト4以上が見えてくるかもしれない。
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