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FIFAワールドカップカタール2022で決勝トーナメントに進出したサッカー日本代表に、原口元気の姿はなかった。失意から立ち直るべく、原口は1月から活躍の場をウニオン・ベルリンからシュツットガルトへ移している。ベテランの域に達した31歳は新天地で自身の成長にフォーカスしていた。（取材・文：元川悦子【フライブルク／ドイツ】）
残留を争うシュツットガルトに加入した原口元気
【写真：Getty Images】
日本人選手4人がスタメン出場した2月11日のブンデスリーガ1部のフライブルク対シュツットガルト戦。ドイツ南部同士のダービーということで、ヨーロッパ・パーク・シュタディオンは凄まじい熱気に包まれた。
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ウニオン・ベルリンから1月末に電撃加入し、この日がリーグ2戦目となる原口元気は、4-3-3の左インサイドハーフでプレー。遠藤航と横並びになりながら攻守両面でチームにスイッチを入れようと試みた。
手始めは開始4分。ペナルチィエリア外側から大胆なミドルシュートを放ち、いきなり攻撃姿勢を鮮明にする。ビルドアップにも積極的に参加し、攻めの起点になったかと思えば、18分にはポジションが重なっていた堂安律に激しいチャージをお見舞い。持ち前の球際の激しさとハードワークを前面に押し出した。
クリス・ヒューリッヒの豪快ミドル弾が決まって1点をリードした前半終了間際には、CKから逆襲を受けた場面で相手エースのグレゴリッツにスライディングタックルを浴びせ、カウンターを阻止。魂のこもったプレーにシュツットガルトサポーターから惜しみない拍手が送られた。
後半に入っても仕事量は落ちることなく、献身的に中盤を支える。それが勝利という形で結実すればよかったが、ウニオンと違ってそうならないのが、今のシュツットガルトの現状だ。伊藤洋輝とセンターバックコンビを組むダン＝アクセル・ザガドゥが立て続けに2本のPKを与え、それを決められて1-2で逆転負け。原口加入後は1月31日のDFBポカール・パーダーボルン戦に辛うじて勝ったものの、リーグ戦は連敗。後半戦は未勝利で、2部降格圏内の17位に沈んでいる。
