横浜F・マリノスを追うチームとは?
マリノスは2人の元J1リーグ最優秀選手が去り、昨年受賞した岩田智輝はアンジェ・ポステコグルーが率いるセルティックに、2019年受賞の仲川輝人はFC東京に、レオ・セアラはセレッソ大阪に移籍した。そして、高丘陽平はMLSのバンクーバー・ホワイトキャップスへの移籍が間近とされている。
実際のところ、これらの損失はどれもチームにとって致命的な痛手にはならないだろう。藤田譲瑠チマは中盤でより重要な役割を担い、上島拓巳はセンターバックの頼れるオプションとなる。井上健太と植中朝日はこの1年ほど苦しんだ仲川とレオ・セアラの代役として有能そうで、オビ・パウエル・オビンナは1番手GKとしてステップアップできる才能ある選手といえる。
一方、川崎の大きな退団は谷口彰悟の1人だが、昨年に見せていた消耗の兆候が改善されたようには見えない。瀬川祐輔、大南拓磨、上福元直人が加入し、宮代大聖が復帰したものの、特にリフレッシュされたようには見えず、鬼木達監督のチームがついにペースダウンし始める年になる恐れもある。
そんな彼らの背後には、昨シーズンに印象的なパフォーマンスを見せたチームが控えている。
サンフレッチェ広島は昨年、マリノスから13ポイント差とはいえ3位に入り、ルヴァンカップでは優勝、天皇杯では甲府に次ぐ準優勝となった。満田誠をはじめとする昨季のメンバーは残っており、ミヒャエル・スキッベ監督2年目のシーズンも昨季同様、いやそれ以上にいい成績を残せるはずだ。
唯一の損失は藤井智也の鹿島アントラーズ移籍だが、昨シーズンの終盤戦は彼抜きでも十分通用することが分かったので、エディオンスタジアムで過度な心配をする必要はないだろう。