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【米国サッカー留学の現実/前編】日本で無名だった高校生がなぜ活躍できるのか? 日本を飛び出して挑戦する理由

シリーズ:米国サッカー留学の現実 text by 向林のどか photo by WithYou

育成年代の違い



――調べたら出てくるのにレシピを募集することで自炊を楽しんでいるのかもしれませんね。日本では目指す方向が一本化されているというお話がありました。どういった経験からそのように感じましたか。

「これまで、海外で現場に足を運び、いろいろな育成年代の指導を見てきました。選手を追っていると、海外では育成年代からオフをちゃんと確保していることに気がつきました。1年のうち、1、2カ月のオフで身長を伸ばし、体の慢性的な疲労の蓄積によるケガを防ぎます。大人が休む時間をしっかりと確保することで、体のケアも精神面も整えることができます」

――ご自身のサッカーキャリアが活かされている部分はありますか?

「自分はケガで引退しました。そのため、体の疲労を少なくし、いかに効率よくケガなくやっていくかということを考えています。ケガを防ぐためには、疲労を蓄積させず、質の高い練習をさせてあげることが大事です。体と心のバランスをコントロールし、サッカーをやりたいという気持ちをうまく上達につなげていきます。そういった面で、海外はモチベーションコントロールに優れています」

「日本では大学生になった段階ですでに疲れ、気持ち的なピークが過ぎてしまっている選手が多い。その反面、海外の選手たちはプロになっても楽しさを残したまま突き進んでいます」

プロフィール:中村亮(なかむら・りょう)


【写真:株式会社WithYou】

1981年8月13日生まれ、兵庫県出身。滝川第二高校、鹿屋体育大学を経て2004年にFC東京に加入。ケガのため翌年に現役引退。その後、中学校教諭やモデルを経て渡米。自身のアメリカ留学をきっかけに2016年株式会社WithYouを設立し、代表取締役を務める。サッカー留学の斡旋・企画及び現地サポート海外に関する留学情報提供サービスを行っている。

【了】

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