湘南ベルマーレにマッチする自身の哲学
10分強のやりとりを通じて、真摯に受け答えをする姿勢が印象に残った。過去に何度かAFCチャンピオンズリーグで前後半の開始前に相手サポーターのゴール裏にも頭を下げるというのが話題になったこともある。
その理由について「自分のチームか相手のチームか関係なしに、見に来てくれる人、サッカーをリスペクトする人に自分もリスペクトしないといけない」と話す。また、「ファンに対する感謝の気持ちも湘南にマッチしている」と感じている。
直近の課題は言語の壁を乗り越えることだ。新体制発表会ではサポーターに向けて日本語で自己紹介を行ったが、同胞のキム・スンギュやチョン・ソンリョンのように流暢に日本語を話すのは決して簡単ではないはずだ。
現時点では独学で日本語を勉強していて、「来年の新体制発表では日本語で話したい」と意気込む。「誰か先生を呼ぶとか家庭教師をつけるという考えもある」と言い、「日本語を教えてくれる講師でいい人がいれば連絡してください」とリクエストを出した。
申し分ない実績と将来性、そして謙虚なパーソナリティを持つソン・ボムグンが、Jリーグの舞台でどのような活躍を見せるのか。1か月後に迫るJリーグ開幕が待ち遠しい。
(取材・文:加藤健一)
【了】