「モヤモヤがすごくある」
FC東京では思うような結果が得られなかったが、そういった経験の中で得たものある。そういった経験すべてを糧にして、湘南ではどのようなプレーを見せてくれるのだろうか。
「チームによって求められていることが違いますし、それにどう適応して結果出してスタメンを勝ち取るか。厳しい言い方ですけど、結果を出さなかったらメンバーにも入れないし必要ない選手になってしまうので、出るために最善を尽くしたい。(FC東京で過ごした1年間で)得点へのこだわりが強くなった。モヤモヤがすごくあるので、点を取って喜びたいです」
期限付き移籍にも関わらず背番号9をつけるということからもわかるように、自他ともに山下へかかる期待は大きい。「得点することが使命だと思っているんで、あまり重たく考えすぎず、湘南ベルマーレの9番が似合うと思われるような活躍をしたい」とその責任の重さを感じつつ、飛躍を期す覚悟だ。
山下という新たな得点源が生まれれば、昨季のように町野の得点ペースが落ちる時期もなくなるかもしれない。山下も「点を取ることでボールも集まってくると思うし、チームメイトの信頼も集まってくると思う」と活躍のイメージを膨らませる。
「一昨年の9ゴールを超えたいと思っているんで、2桁の10ゴール。アシストも増やしたいので、活かされる選手から活かす選手に。両方取り組んでいきたい」
昨季の湘南は開幕前に「5位以内」という目標を掲げたが、序盤でつまずき「残留」という現実的な目標を突き付けられた。「5位以内」という目標に再挑戦するためには、山下の活躍がカギを握っている。
(取材・文:加藤健一)
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