久保建英 最新ニュース
ラ・リーガ第17節、レアル・ソシエダ対アスレティック・ビルバオが現地時間14日に行われ、3-1でホームチームが勝利した。サッカー日本代表MF久保建英は、2トップの一角で先発出場。1ゴールを奪っただけでなく、PK獲得に退場者誘発と大活躍だった。久保はなぜヒーローとなれたのだろうか。(文:小澤祐作)
意外な形で生まれた運命を分ける1点
ダービーに相応しい、ハイレベルな90分間だったと言える。
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4-2-3-1を採用したアスレティック・ビルバオは、レアル・ソシエダに対し特殊な守備陣形をとった。相手のセンターバック2枚を1トップに追わせ、両ウィングがサイドバックを消し、中盤をそのまま当てることでビルドアップを封じるのが“普通の形”だが、ビルバオは1トップを相手のアンカーの位置にまで下げ、両WGをCBに当てることで、CBから中盤への縦パスを徹底的に封じた。その分ソシエダの両SBがフリーになるのだが、彼らのストロングポイントはそこではない。ビルバオとしては、SBにボールが渡っても、下がった1トップ+トップ下がスライドし、対応するだけで十分だった。
エルネスト・バルベルデらしい予想外の采配を前に、ソシエダはビルドアップで苦労した。選手個々の技術の高さにより、やや強引な形で局面を打開することはあったが、連続性がなく、なかなか良い形でゴール前に侵入できない。立ち上がりは、どちらに勝利の女神が微笑むか、全く想像できなかった。
しかし、少し意外な形から、ソシエダがゲームの均衡を破った。
25分、ビルバオDFが弾いたボールをイゴール・スベルディアがヘディングすると、ボールはボックス内のアレクサンダー・セルロートの元へ。これをうまく落ち着かせた同選手が、最後は左足でGKウナイ・シモンの壁を破った。
セルロートはオフサイドポジションにいたかと思われたが、スビメンディに対応していた右SBのオスカル・デ・マルコスが残っていた。しかし、サボっていたわけではなく、同選手の責任にするのは酷。ビルバオはボールをクリアした際、デ・マルコスを置き去りにして両CBが早くラインを上げすぎてしまった。
上記のことからも分かる通り、ソシエダはビルバオを完璧に崩したわけではなかった。相手の自滅というべきだろうか。しかし、1点は1点。この先制ゴールが、両者の運命を大きく分けたと言っても過言ではない。