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藤本淳吾が語る現役生活の「心残り」。半年の浪人と相模原での2年半、抱いた期待感と新たな気づき

text by 加藤健一 photo by Getty Images

相模原でプレーするモチベーションと期待感



 藤本は半年間の浪人を経て20年8月に相模原に加入する。当時J3だった相模原の環境はこれまでに在籍した清水やマリノス、ガンバといった環境が整ったクラブとは対照的なものだった。

「同じカテゴリーでも凄くいい環境だってあるけど、そういう人たちには負けたくないという気持ちがさらに強くなった。自分たちで結果を出して、行政や相模原の人達にもっと知ってもらいたい、自分たちの結果で変えていくんだという気持ちが強かった。ちょうどDeNAが(経営に)入ったタイミングで、これから変わるという期待も込めながら」

 20年にチームはJ2昇格を果たしたが、21年は藤本がチームトップの7得点を挙げたが、1年でJ3降格という厳しい結果に。藤本は22年も31試合に出場したが、チームはJ3最下位という厳しい結果に終わった。所属クラブがなかった半年間と相模原での経験は、指導者の道に進む今後に活かされるはずだ。

「こういう環境があったというのを口で言うのは簡単ですけど、それをどう伝えるかだと思う。こういう環境で一生懸命やっている選手もいるし、今いい環境でできている選手にはそこで満足してほしくない。この経験が指導者としてどう生かされるかは分からないですけど、選手として経験できたのは良かったと思っています」

(取材・文:加藤健一)

【了】

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